赤字の原因1:検索者数に対して「行動を起こす人数」の割合が低い
検索している人数に対して実際に行動を起こす人数が少なすぎる場合は失敗しがちです。コンバージョン率がとても低くなるためコンバージョン単価が高くなり、採算が合い難いためです。
例えばダイエット目的のパーソナルトレーニングの集客を考えてみます。年頃の街行く人々に「痩せたい?」と聞けば十中八九の人は『痩せたい』と答えるでしょう。しかしながら、実際に日常的に運動をしたり、食生活に気をつけている人はごく一部です。その上でさらに費用をかけて努力をしてまで痩せたい人は更に少なくなります。つまり、「『痩せたい』と思っている人」をターゲティングしてダイエット目的のパーソナルトレーニングの広告をクリックさせるとコンバージョン率が低すぎて採算が合いません。
「ダイエット目的のパーソナルトレーニングに契約する人は『痩せたい』と思っている」のは正しいのですが、逆の「『痩せたい』と思っている人はダイエット目的のパーソナルトレーニングに契約する」とは言えません。検索広告はこの逆の方向で実施しますので、この逆の割合が低ければ低いほど難易度が上がります。
広告をしようとしている商品・サービスに検索広告が適しているかを検討する際は、検索している人数に対して実際に行動を起こす人数が十分にいるかどうかを確認しましょう。また、商品・サービスは適していてもキーワードを広げすぎると採算が合わなくなりますので、欲張らずに適切な範囲でターゲティングしましょう。
赤字の原因2:低単価の単発商材である
リピート購入やクロスセルが望めない単発商材で低単価だと検索広告で採算を合わせるのは難しくなります。単発商材では、広告費と広告費以外の販管費の合計を、売上高から原価を引いた粗利以下にしなければなりません。低単価の商材では粗利の金額が小さく、採算が合わせ難くなります。
例えば、機能性の帽子の通販を考えてみます。帽子は年単位で使えますし、特に際立った機能があったり、ブランド物であったりしなければ指名買いやリピートにも繋がりにくいため、販売毎に採算を合わせる必要があります。仮に販売価格を5,000円、原価率を70%とすると、販売あたりの粗利は1,500円です。広告費以外の販管費が1,000円だとすると、広告のコンバージョン単価は500円以内に抑える必要があります。クリック単価が仮に50円だとすると、コンバージョン率を10%以上にしなければなりません。
クリック単価もコンバージョン率も、広告運用だけではなく競合の動向によっても左右されますので、動かせる範囲は限られます。単発商材で粗利額が大きくない場合、クリック単価とコンバージョン率のバランスが取れずに運用が破綻する可能性が高まります。
販売しようとしている商品について、一回の販売に掛けられる広告費と、コンバージョンの獲得が想定されるキーワードについてクリック単価を見積り、必要なコンバージョン率が現実的かどうかを確認しましょう。競合も多く存在していたり、大手モールでも類似(と消費者には見える)商品が販売されていたりする場合で、コンバージョン率が20%も必要なときなどは、運用テクニックや最適化などでどうにかできる範囲を超えています。抜本的に見直したほうが良いでしょう。
赤字の原因3:広告費を掛けずにリピート購入を促す仕組みがない
広告費を掛けずにリピート購入を促す仕組みができていないと採算を合わせるのが難しくなります。リピート購入の度に広告をクリックされていたら事実上は単発購入と同じです。
定期的にメールマガジンを配信していたり、SNSのアカウントで発信・交流をしている場合を考えてみます。これらのチャネルで再訪問して購入してもらえたら広告費は初回の購入時にしか掛かっていません。なので、広告費は新規顧客の獲得コストとして考えられるためコンバージョン単価を高く計画でき、運用の自由度が高まります。
一方で、リピート購入時もインターネット検索をしていて検索広告をクリックしている場合、購入毎に広告費が掛かってしまいますので、会計的には単発購入と同じになってしまいます。こうなると購入毎に採算が合うようにコンバージョン単価を抑えなければならないため、難しくなります。
検索広告を利用する場合は、広告費を掛けずに再購入を促す仕組みを構築し、広告費は新規顧客の獲得コストとして計画できるようにしましょう。
検索広告では広告運用外の計画・設計が重要
ここまで見てきた通り、検索広告が成功できる場面は限定的です。検索者数に対して「行動を起こす人数」の割合が低かったりキーワードを広げすぎている場合、低単価の単発商材である場合、広告費を掛けずにリピート購入を促す仕組みがない場合などは、検索広告の運用を工夫したり最適化を頑張っても利益は増やせません。赤字から抜けられないこともあります。
検索広告に限らずですが、不思議な成功はあれど、不思議な失敗はありません。成功事例には再現性がないことも多いですが、失敗事例にはパターンがあります。検索広告については、広告をしようとしている商品・サービスの特性や、既存顧客との関係構築のための取り組みなどによって、管理画面の設定や最適化ではどうにもならないこともしばしばです。
検索広告の調子が悪い場合は、検索広告の管理画面だけではなく、商品・サービスの特性や既存顧客に対する施策の取組状況などの、管理画面外の状況にも目を向けることをおすすめします。
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